セビージャ通信

2014.10.03 update

★マヌエラ・カラスコ

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現在進行形のセビージャのビエナルフラメンコ。
大型の劇場で行われるステージに集まってくる観客たちの顔ぶれには、それぞれステージごとに特色があります。
ファルキートの時にはフラメンコ界のアーチストが客席に勢ぞろいで、今ここに大きなテロ事件でも起きたらフラメンコ界絶滅するかも、、、
と不安になるくらい密度高い老若男女フラメンコ界オールスター大集合状態でした。
...
ファルキートのステージに私の満足度は高く、もうビエナル行かなくても十分今年は満足だ、、、と思い始めたところ、ドカン!とマヌエラ・カラスコが目を覚ましてくれました。

そうそう、ファルキートがムーンウオーク練習していた
マイケルジャクソンになりたかった幼少時代から既に、
マヌエラ・カラスコはビエナルの女王、フラメンコの女王様状態でしたから。

今もその座は変わらず。セビージャのビエナルの看板的存在です。
マヌエラ・カラスコのステージの客席の顔ぶれは、
フラメンコ界を越えてさらに、各界の有名人たちが集まってきていました。
まだご健在なのに早々と闘牛場の前に銅像が建てられたセビージャの闘牛士クーロ・ロメロのお姿も。

今回のマヌエラ・カラスコの踊りの中で、どの踊り手もよく取り入れる闘牛のムレタ(赤い布)の動きにプラスして、彼女は仕留めるエストケ(剣)のポーズをアレンジして入れていたのが印象的でした。

ディエゴ・アマドールの弾き語りのピアノフラメンコで踊ったり、ミゲル・ポベダが歌う中に出てきて絡んで踊ったり、今回のマヌエラ・カラスコのステージは、お楽しみ袋をひっくり返したような、
ワクワクさせてくれた幸せに包み込まれた内容だったと思います。

私個人的には、このマヌエラのステージで数回出てきたサライ・デ・ロスレジェス、
あのサライの踊りが久しぶりに観られて、
バタにマントンに、、、オールマイティーでなんでも上手にこなすヒターナ、サライの踊りが特にとても良かった‼︎‼︎‼︎‼︎です。

何を踊るかではなく、誰が踊るか、ですからね。
どういう振り付けだって素晴らしい人は素晴らしく踊るんです。

マヌエラ・カラスコの場合、
もう踊りなんかどうでも良い状態なんです、観てるほうは。
ドンドンバシッ!これだけで「オーレ!」なんですから。

闘牛士クーロ・ロメロのそれに何処か共通点を感じます。
マヌエラは女性らしく、衣装にも凝っていて、過去よりも一段とエレガントさが増し、
体型的にもかつてよりエレガントに見受けますが。。。
それでもリングに立ったチャンピオンのような、両手開いてバンザイの挨拶が、
こんなにかっこ良くハマってるエレガントでビックな女王様も唯一かと。

ゴジラよりもガメラよりも強そうで、ウルトラマン一家に居そうなイメージですが、
彼女とのちょっとしたエピソードがあります。

私もまだ若かった20年ほど昔のことですが、私はバルのカウンターで世間話していたんです、バルの人と。

私の隣に座ってる女性も話に参加して3人で話してて、
よく見ると私の隣で一緒に喋ってるその女性というのが、
このマヌエラ・カラスコだったのです。

私はびっくりして叫んでしまい、そのまま大粒の涙。
そうしたら彼女まで大泣き始めたんです。
「ちょっと待って!フラメンコ好きな私が突然のアナタとの出逢いで感動で泣くのはわかるけど、アナタ泣くの違うでしょ?!」と泣きながら突っ込むと、
「もらい泣きよ、伝染ヨ。」とボロボロ泣くマヌエラ・カラスコ。

それからずっと彼女のビエナルのステージは、私のリストから外せません。

この日だけは、劇場前に立って、
ソールドアウトのチケットをどうしても手に入れたいと、
身体の前後に手描き看板を付けて声をかける地元人の姿もありました。

毎日数カ所の会場で行われるたくさんのステージも残す日数わずか。
夕べのファミリア・フェルナンデスのステージは、
屋外ステージだったので、雨天のために3曲目の途中で中止。
返金扱い。。。ステージ上にスタッフが出て来て曲の途中で、肩叩かれ止められました。残念。
いろいろ起こります、ビエナル・フラメンコ。

遠路はるばるやって来た外国人、地元人、
アクション起こしたフラメンコを愛する人たち皆に刺激になって、
人生に何か変化が起きるきっかけになるような気がします。

 

 

Text/Mayumi Shimoyama

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