Miguel Ortega
2015.02.28

カンタオールのミゲル・オルテガが、2枚目のCD『Amalgama』を出し、
彼の地元のロス・パラシオ(トマトで有名なセビージャ郊外の村)で、
製作発表コンサートがあったので行ってきました。
アーチストが地元でやるというのは、本人の気の入り方も違って、
奇跡的なことを起こしてくれるケースが多々なので。
やっぱり思った通り行って大正解でした。
しかも今回のCDは、開けてびっくり、
ミゲル・オルテガにしてはモダン系なフラメンコで、
でも誰よりもフラメンコで、バックの音楽もびっくりメンバーでした。
私は普段からフラメンコの踊りを観に行っても、
ギターがサルバドール・グティエレだと、ガッツポーズというか、
当たり!と思うのですが、その彼がギター。
他にピアノとエレキベースで組んでいるのですが、
これがまた楽器そのものの美しい音色を生かしながらも、
打楽器的なカラーで上手くフラメンコに組ませたセンスの良さ。
フラメンコが地声なので、ギターという人間の声に近いこの楽器はカンテとマッチしても、
他の楽器と組むには音色、弾き方を考えないと、
カンテの声が汚く聞こえてくるようなマイナス要素にしかならなかったり、
危険が多いといつも思うのですが、
メンバーのフラメンコ加減がなんとも言えない調理の仕方で、
私は心が飛び跳ねました。
これは私の超勝手な意見ですが、
彼の歌を踊りこなせる(踊りで消化できる)のは、
イスラエル・ガルバンくらいじゃないかな~と思うような、
ミゲルの歌は十分踊ってると思うんです。
聴いてるだけで踊りが見えてしまうような。。。
彼のカンテ(歌声)は、世界遺産級の楽器として是非世で扱って欲しいと思うところです。
軽やかにこぶしの音階を歌い回し、
生身の身体を震わせて言葉まで発する楽器。
すごいです。
私が現在一番好きなカンタオールです。
このCDに興味のある方はソニアジョーンズへお問い合わせ下さい。
(国内でもその辺で普通には売っていないようなので)