「サクラ・プロジェクト」

2014.08.03

グラナダの海の町モトリルで8月1日、二つ隣の海のアルムニェカルで翌日2日、日本人フラメンコ踊り手さん4名を引き連れて、グラナダのギターリスト、エミリオ・マジャが仕掛けた、「サクラ・プロジェクト」というステージが連日行われました。

今の日本のフラメンコを引っ張る若手バイラオーラたちを同時に4名も観られるなんて!!!!ということで、喜んで行ってきました。(私どなたの踊りも初めて)

ソロをトップで踊った荻野リサさんの重みと深みのあるソレア。最初にガツッと会場の雰囲気を勝ち取る、勝ち組をトップに置くのが古来からの日本の武道戦勝法ですね。どうだー!と、リサさんのフラメンコがムードメーカーで、完全に日本人ステージの勝利の流れを作り出してました。

続いて吉田久美子さんがアレグリアスをバタデコーラとマントンで。2日目はマントンを使わなかったので、「昨日の劇場に忘れて来ちゃったのか???」と勝手に余計な心配をしてみたのですが、2日目の野外のステージは風が強かったのでマントンを使わなかったのだそうです。やっぱりバタのアレグリアスはこう踊ってほしいよね!という期待を裏切ることなく、楽しく踊ってくれました。でいてエレガントで美しい。観客がオールスペイン人ですが、皆声立てて喜んでいました。

3番目、大塚香代さん。シギリージャ。「すごい!!!!」この一言以上に何を言っても無駄ですね。踊りダッシュの走りこみが深くて長い。歌手でいうところの、息継ぎをせずに長いフレーズを歌い続けるプロ技のような。それでいて乱れない。肉眼でも見えた俊敏な手の動きの軌道の残影。ステージに手の流れ星を何度も見ました。

ラスト、浅見純子さん。タラント。やっぱり団長さんの風格アリですね。三蔵法師がフラメンコ踊ったらこんなかんじなのかな?とか思いながら、観てました。エレガントな足先からはビームが出ているかのような凶器を覚え、現地人男性4人のギターとカンテとパーカッションが、家来に見えました。

4人4色でありながら、ギターのエミリオも含め、全員が本当に素晴らしかったです。純なフラメンコで真正面から向かっているというこのステージの姿勢、すごく高感度高いと思います。

9日、グアディクスで再びサクラ・プロジェクト、踊るそうです。アンダルシアにいらっしゃる方は、ぜひ!!

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